二十四節気とは?

二十四節気(にじゅうしせっき)とは、1年を24の季節に分けた暦のことです。太陽の動きをもとにしており、季節の移り変わりをより細かく感じ取るために古くから使われてきました。日本では農作業や暮らしの目安として広まり、現在でも天気予報やカレンダーで見かけることがあります。春夏秋冬の4つの季節を、さらに6つずつに分けたのが二十四節気です。
春
立春(りっしゅん)
暦の上では春の始まりを意味します。まだ寒さは残りますが、日差しに少しずつ春の気配が感じられるころ。新しいことを始めたり、心を切り替えるのに良い時期です。
雨水(うすい)
雪が雨に変わり、大地に潤いが戻るころです。田畑の準備が始まり、草木が芽吹く季節の訪れを感じます。植物を育てる計画を立てるのにも良い時期です。
啓蟄(けいちつ)
「啓」は開く、「蟄」は冬ごもりの虫のこと。眠っていた虫たちが地上に顔を出すころです。自然が目覚め、心も外へ向かって動き出すタイミングです。
春分(しゅんぶん)
昼と夜の長さがほぼ同じになる日。気候も穏やかで、生命がいきいきと成長していく季節です。お彼岸の時期でもあり、先祖を敬う日としても知られています。
清明(せいめい)
空気が澄み、草木が清らかに生い茂るころ。花が咲き誇り、自然が明るく輝く季節です。外に出て春の風を感じ、気分をリフレッシュさせるのにぴったりの時期です。
穀雨(こくう)
穀物を潤す恵みの雨が降るころ。種まきや農作業が始まり、自然の生命が活発になります。新しいことに挑戦するエネルギーを感じやすい時期です。
夏
立夏(りっか)
暦の上では夏の始まり。木々の緑が一気に濃くなり、生命の力強さを感じる季節です。衣替えや生活のリズムを夏仕様に切り替えるのに良いタイミングです。
小満(しょうまん)
草木や穀物が少しずつ満ちていく時期。「少し満ちる」という意味があり、自然が順調に成長している様子を表します。これまでの努力が少しずつ実を結び始めるころです。
芒種(ぼうしゅ)
稲や麦など、穂の出る植物の種をまく季節です。田植えが始まり、農村が活気づく時期。目標に向かってコツコツ取り組む姿勢が実を結びやすいときです。
夏至(げし)
一年で最も昼が長い日。太陽の力が最も強まり、エネルギーに満ちあふれる季節です。活動的になりやすい一方で、無理をしすぎないように注意も必要です。
小暑(しょうしょ)
梅雨が明け、本格的な暑さが始まるころ。体調を整え、水分補給を意識したい時期です。夏バテ防止のために、睡眠と食事をしっかりとりましょう。
大暑(たいしょ)
一年で最も暑さが厳しいころ。強い日差しが照りつけ、夏のピークを迎えます。無理をせず、涼を取り入れながら過ごすことが大切です。夏の風物詩を楽しむのにも良い時期です。
秋
立秋(りっしゅう)
暦の上では秋の始まり。まだ暑さは残りますが、夕方の風に秋の気配が漂い始めます。夏の疲れを癒し、少しずつ生活を整えると良い時期です。
処暑(しょしょ)
暑さが落ち着き、朝晩が涼しく感じられるころ。稲穂が実り始め、秋の訪れを実感します。ゆったりとした時間を楽しみ、体をいたわる日々を意識しましょう。
白露(はくろ)
草木に白い露が降りるころ。朝夕の気温が下がり、秋の深まりを感じます。空が高く澄み渡り、自然の美しさを楽しむ季節です。
秋分(しゅうぶん)
昼と夜の長さが再び等しくなる日。気候が安定し、実りの季節を迎えます。お彼岸の時期でもあり、家族や先祖を大切にする日として過ごす人も多いでしょう。
寒露(かんろ)
朝晩の冷え込みが増し、草木に冷たい露が降り始めます。紅葉が色づき始め、秋の美しさが一段と深まるころ。温かい飲み物で体を整えるとよい時期です。
霜降(そうこう)
霜が降り始め、冬の気配が近づくころ。木々が赤や黄色に染まり、収穫も終盤を迎えます。季節の変わり目として、健康管理を意識したい時期です。
冬
立冬(りっとう)
冬の始まりを告げる節気。空気が冷たくなり、木々の葉が落ち始めます。衣替えや暖房の準備など、冬支度を整える時期です。
小雪(しょうせつ)
わずかに雪が舞い始めるころ。冷たい空気が冬の訪れを知らせます。風邪を引きやすい季節なので、体を温める食事や入浴を心がけましょう。
大雪(たいせつ)
本格的な雪の季節。山々が白く染まり、冬らしい景色が広がります。外出を控えめにし、家の中で過ごす時間を充実させるのに良い時期です。
冬至(とうじ)
一年で最も夜が長い日。ゆず湯に入ったり、かぼちゃを食べたりして無病息災を願う風習があります。ここから少しずつ日が長くなり、再び光の季節へ向かいます。
小寒(しょうかん)
寒の入りとも呼ばれ、寒さがいよいよ厳しくなるころ。体を冷やさないように注意しながら、静かに過ごす季節です。温かい飲み物などで心身を整えましょう。
大寒(だいかん)
一年で最も寒い時期。寒さの中にも清らかさがあり、自然は春の準備を始めています。無理をせず、体を休めながら次の季節に備えるのが良い時期です。